致死率40%以上、ハンタウイルスって?

中国で、ハンタウイルス感染者が死亡したニュース

中国雲南省臨滄市の保健当局は、先月23日に急死した労働者から、ネズミが媒介する病原体として知られるハンタウイルスが検出されたと発表した。

新型コロナウイルスの検査はいずれも陰性だったとのこと。

ハンタウイルスとは?

感染すると?

ハンタウイルスに感染すると、腎症候性出血熱(HFRS)とハンタウイルス肺症候群(HPS)という症状を引き起こします。

主な症状は、発熱、頭痛といったインフルエンザに似たような症状ですが、 腎症候性出血熱(HFRS)では、 ・腎機能障害 ・出血 ハンタウイルス肺症候群(HPS)では、 ・肺浮腫、水腫 ・呼吸困難 ・ショック といった症状があらわれます。

野生のネズミが感染源

ネズミの種類によって、特有の型のハンタウイルスを持っており、腎症候性出血熱(HFRS)を引き起こす型を持つネズミと、ハンタウイルス肺症候群(HPS)を引き起こす型を持つネズミがいます。

感染経路

ハンタウイルスに感染したネズミの糞尿や唾液に含まれるウイルスを吸い込んだり、糞尿や唾液自体に触れることで感染します。

人-人感染はしない

ネズミからネズミ、ネズミから人へ感染しますが、人から人への感染はしません。

致死率40%以上

腎症候性出血熱(HFRS)では致死率は、1~10%ですが、ハンタウイルス肺症候群(HPS)では致死率40%と感染症では非常に高い致死率となっています。参考としてはインフルエンザの致死率が0.1%、新型コロナウイルスの致死率が0.66%とされています。

新型コロナウイルスとの共通点

ハンタウイルス肺症候群(HPS)では、呼吸困難といった症状が新型コロナウイルスと類似しています。

流行事例

中国では毎年、腎症候性出血熱(HFRS)の症例が10万人程確認されており、韓国でも数百人程度確認されています。 ハンタウイルス肺症候群(HPS)の発生は、南北アメリカ大陸のみで日本やアジアでは発生していません。

日本でハンタウイルスに感染する危険性は?

腎症候性出血熱(HFRS)を引き起こすHFRSの原因となるウイルスをもつネズミは、日本にも生息しており、1983年頃まではHFRSの報告がありましたが、1984以降はありません。しかし、現在の日本でもそれらのネズミは、生息が確認されています。 ハンタウイルス肺症候群を引き起こすHPSの原因となるウイルスをもつネズミが、日本において住み着くことがないとされることから、日本で人に感染する可能性は低いと考えられています。

ソース

ハンタウイルス感染症 https://www.jsvetsci.jp/veterinary/infect/09-hanta.html 新型コロナ死亡率は推定0.66%、インフルの0.1%より高い傾向https://www.cnn.co.jp/world/35151613.html

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