中国の研究チームは、新型コロナウイルス検査において陽性反応が出ても症状がない「無症状」感染者から濃厚接触者にウイルスが感染する確率は、症状がある感染者と比べても大差はないという調査結果を発表した。
これは、中国・浙江省の寧波にある疾病対策センターの研究チームが、中国の医学雑誌で発表したものだ。
それによると、研究チームは、新型コロナウイルスの陽性反応が出た感染者のうち症状がある157人と、症状がない「無症状」患者の30人において、それぞれの濃厚接触者合わせて2147人を追跡し、ウイルスに感染しているかどうか調査した。結果、症状がある人から濃厚接触者に感染する確率が6.3%だったのに対し、「無症状」の人からの確率は4.11%となり、「統計学上、大差はなかった」としているとのこと。
中国は、「無症状」感染者に対して、2週間隔離して経過観察の対象としているが、他の人に感染させる確率は比較的低く公表する必要がないとして、感染者の統計には加えていないだけに、国民からの懸念が強まりそうである。