大阪府は新型コロナウイルスに感染が確認されたのち、症状回復、陰性が確認された40代女性が再び症状が出て陽性になったと発表した。
阪府は、体内に残っていたウイルスが増殖したか、再感染した可能性があるという見解を示した。
大阪府によりますと、この女性は、先月中旬、中国・武漢からのツアー客が乗車するバスにガイドとして同乗し、先月29日、ウイルスへの感染が確認されて、府内の医療機関に入院。症状が改善したことなどから、今月1日に退院し、6日に行った検査で、陰性が確認された。
しかし、19日になって、のどの違和感と胸の痛みを感じ、26日に検査を行ったところ、再び陽性と確認された。
専門家である大阪大学医学部附属病院感染制御部の朝野和典教授は「ウイルスに感染すると体内に抗体が作られるため、同じウイルスに再び感染することは、一般的には考えにくい。しかし、抗体が十分に作られていなかった場合は、再度、感染することや、体内のどこかに潜んでいたウイルスの量が増えてきたという可能性もあるのではないか」と話した。
東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は「体のどこかにウイルスが潜む『持続感染』が起きていた可能性がある」と話した。
一方で女性は退院してからずっと自宅療養のため再感染の可能性は低いと考えられるとのこと。
今回のケースは症状がいったん治まったあとでも油断できないということを意味しており、今後の対応における大きな課題と言えるとのこと。